この1週間は前半と後半でずいぶんと温度差がありましたね。前半は雨模様で寒かったですが、昨日今日は初夏の様相です。このような時は体調管理が難しく、今週は”風邪をひいたのでレッスンキャンセルします”という生徒さんが多くいらっしゃいました。

ちなみに歌屋ボーカルスクールでは当日キャンセルもOKです。やはり喉のコンディションが悪い状態でレッスンしても楽しくないですし、当然喉にもよくありません。まずはゆっくり休んで体調を整えてから改めて来ていただくようにしています。

さて今日は喉のトラブルについて書いていきます。喉のトラブルとして真っ先に思い浮かぶのは”ポリープ”ではないでしょうか。

よくテレビの芸能ニュースで”歌手の◯◯さんがポリープの手術で入院しました”みたいなのをやっていて皆さんおなじみだと思いますが、最近はカラオケのやり過ぎなどで一般の方もポリープが出来ることは珍しくないようです。

ではなぜポリープができると声が出なくなるのか、そのメカニズムを探っていきます。前回Vサインを作ってそれを声帯に模して発声のしくみを説明しましたが、今回もこのVサインを使って説明していきましょう。

発声している時はこのVサインを閉じて人差し指と中指がピタっとくっついている状態で、この触れ合っている部分が1秒間の数百回振動して声が出る、というのが前回までで説明した発声のしくみです。では次にこのVサインでもう一方の手の小指の先を挟んでみてください。

そうすると人差し指と中指の間にすきまができてピタっと閉じることができなくなります。この状態が正にポリープができた状態で、ポリープが邪魔して声帯を閉じることができずしっかりとした発声ができなくなっています。

ポリープ以外でも声帯が炎症を起こしたり傷ついたりすることで声帯がピタっと閉じることができなくなると、声に問題が発声している状態になります。

それでは喉の調子が悪い時はどうすればよいのでしょうか。まずは無理をせずできるだけ喉を休ませるようにしてください。それでも回復しないようであれば耳鼻咽喉科を訪ねるのがよいでしょう。耳鼻咽喉科の中でも喉の治療に力をいれている病院だとファイバースコープで声帯のチェックを行ってくれますので、できればそういったところがお勧めです。

またこのような状態になる前に、それを予防することが大切です。やたらと大声を出したり、喉を壊すような悪い発声はしないよう、また喉に悪い影響を及ぼすもの(乾燥、タバコ、悪い空気など)はなるべく避けるようにしましょう。

因みに坂本冬美は喉の乾燥を避けるため寝るときにマスクは欠かさず、さらに口呼吸にならないよう口をテープで塞いで寝るそうです。うーん、さすがにここまではマネできないですね。

歌を歌う時はもちろん、普段の生活でも声がスムースに出ないのはつらいものです。ファッションや髪型、メイクだけでなく、喉のケアもどうぞお忘れなく。

歌屋ボーカルスクール 
♪Singing songs changes your world.