さて今回は前回の続きです。前回の最後で、”歌が上手い人が歌手になるのではない”と書きましたが、これについて説明していきます。

皆さん”歌唱力のある歌手”といったら誰をイメージされますでしょうか。女性だと吉田美和MISIA、男性だと布施明松崎しげるといったスケールの大きい歌を歌い上げるタイプは、万人が歌唱力がある歌手と認めるところでしょう。

また男女を問わず、五木ひろし坂本冬美といった演歌系歌手の多くも歌唱力があると認められています。

上記タイプとは別に、中島みゆき、Aiko、YUI、槇原敬之、スガシカオ、山崎まさよしといった自作自演タイプは、歌唱力そのものよりもその作品や個性でアーティストとして評価されることが多いでしょう。

さらには歌唱力が無くてもテレビの歌番組に出て歌っている人、逆に歌唱力はあるのに歌手になれない人やデビューできても人気が出ず消えていく人も星の数程います。

つまり歌が上手いことと歌手として成立することはイコールではないのです。

それでは歌手として成立する条件とは何でしょうか。それは”人がお金と時間を費やしてまで、その歌手の歌を聴きたいと思うか”ということ。

よくお金は命の次に大切なものと言われます。また時間はある意味命そのものです。人にとって最も大事なこの2つを費やしてまでその歌を聴きたいと思わせることができる歌手、それがまさにプロの歌手なのです。

ではそこまで人を魅了する歌とは何なのか?歌唱力かも知れませんし、歌声そのものかも知れません。楽曲のよさもあるでしょうし、ルックスやパフォーマンスかも知れません。もしかしたらトークが面白いから、かも知れません。つまり何でもありで、歌唱力はその一つに過ぎないのです。

さて好き勝手に書いてきましたが、皆さんはどうお考えでしょうか。上記は歌手についてでしたが、結構仕事そのもの、プロフェッショナルとは何ぞや、と置き換えることができるかも知れません。うーん、深い。。。それではまた。

歌屋ボーカルスクール
♪Singing songs changes your world.