広瀬香美のボーカル・レッスン 第4回は”リズム感を養おう”です。歌うときにはどうしても”音程”や”発声”、あと”歌詞間違えないように”といったところに意識が行ってしまいちですが、”リズム”も歌を上手く歌うための大切な要素です。


-- 歌う前に”聴く”

歌屋流では”リズム”を”ノリ”として捉えています。番組で紹介されていた”オモテ拍とウラ拍”も歌屋ではノリの違いとしてこちらで説明しています。

一通り歌えてはいるのだけれど何かもの足りない、メリハリが無い、といった場合ノリが悪いことが多く、これに対して番組で紹介されていた”手拍子でリズムを取る”、”カラオケの伴奏を聴く”といった練習は有効です。

特に年配の方にはリズムが苦手の方が多く、声はよく出ているのに出だしやサビに入るタイミングがズレてしまう、といった方がよくいらっしゃいます。この場合歌うことに意識が集中して伴奏をほとんど聴いていないことが多いのです。こういった方はまず歌う前に”聴く”ことを心がけるようにしてください。

なお番組では伴奏を聴く際、”ドラムのドッドッドッドッという低い音を聞くように”と説明していましたが、これは慣れないと簡単ではありません。

この音はベードラ(バス・ドラム、通常ドラム・セットの正面にあり一番大きくて足で叩くドラム)なのですが、低音なので埋もれやすくまた聞きにくいのです。

ベードラでリズムが取れる方はそれでよいですが、もし取りにくいようであれば”チッチッチッチッ”というハイ・ハットの音を聞くようにしてみてください。こちらの方が聞き取りやすいですし、よりタイトにリズムを取ることができるでしょう。


-- ん?飛行機あたま???

”ブレスのタイミングでリズムが乱れてしまう”というIKKO、それではブレスのタイミングを掴む練習をしましょう、という流れで、まずは腹式呼吸の基礎からおさらい。

”ブレスはおなかだけでなく、背中にも空気が入ります”と広瀬講師、実際に背中を触らせたりしていましたが、これは特別なことではなくしっかり腹式呼吸ができていれば自然とこうなるのです。

ゴムボールを上から押さえると、ボールは縦に潰れ横方向360度に膨らみますね。ブレスによって下がってきた横隔膜に上から押された胴体部分も同じように膨らむイメージです。

ここまではよかったのですが、このあと広瀬講師から出たのがこの説明、”ブレスの際は身体が上下しないよう注意してください。それには自分の頭が飛行機になったイメージを持ってください。飛行機あたまです!”

・・・さすがのゲスト陣もリアクションに困ってましたね。


-- ブレスは”ヘッ”って・・・

いよいよ本題のブレスのタイミング、これは歌詞にブレスの箇所を書き込むことから始まります。これについては当ブログでも”ブレス位置のチェック”ということでこちらで詳しく説明しています。

歌屋では一般の楽譜表記にならってブレスの位置に”V”と書き込んでいきます。ときどき”ブレスのブでVですね”と思われている方がいるようですが、ブレスはBreathなのでBですね。まあ歌う上では、”ブレスのV”と覚えておいていただいて何ら問題ありません。

ところがここでもさすが広瀬講師は違います。曰く、”ブレスの位置に”ヘッ”と書き込んでいきます”。

・・・”ヘッ”ですか。いや、何でもいいんですが、歌詞の至る所に”ヘッ””ヘッ””ヘッ”って書いてあったらおかしくないですかね。

まして第2回で歌詞に”お尻の穴”マークをおそらく高音のロングトーンのところなんかに書き込んでる訳で、そのあとのブレスでとなりに”ヘッ”って書いてあったら。。。あたしゃツボっちゃって爆笑、とても歌ってられません。

ということでますます盛り上がってきたこの番組、次回も見逃せません。

歌屋ボーカルスクール 
♪Singing songs changes your world.