発声方法の最初は低音の発声”胸声”です。まず低めの声で”おー”と発声してみてください。その時胸がぶるぶると震えるのを感じられますでしょうか?これが”胸声”です。

低音の発声をする場合、この胸の響きを意識してより胸に響かせるようにします。胸にパイプオルガンの太いパイプがあり、ここに音を響かせるイメージを持ってもよいでしょう。これによって深みのある低音の発声ができるようになります。

昔の歌謡曲では結構この胸声で歌われていたものも多く、一時は低音の魅力がもてはやされたこともありました。しかし最近のJ-POPではより高音が求められていて、ほぼ中声・頭声で歌われているようです。

では胸声がまったく使われていないかというとそんなことはありません。例えば福山雅治は深みのある胸声で柔らかく歌い、優しさ・あたたかさを感じさせる独特の世界観を表現しています。現在の胸声の代表者とも言えるでしょう。また女性ではドリカムの吉田美和竹内まりあなどが胸声を用いて、低音を響かせる歌い方をしています。

高音流行りの昨今ですがそればかりというのもやはり飽きがくるようで、長く第一線で活躍している歌手は豊かな低音の持ち主であることが多いようです。癒しが求められる時代、また低音が流行る時が来るのではないかなぁと歌屋は思ったりしています。

歌屋ボーカルスクール
♪Singing songs changes your world.