発声方法の最後、”頭声”です。最近のJ-Popの高音化に伴い”高い声を出したい”と希望する方が増えているようで、その方法として”ミックスボイス”や”ファルセット”といった言葉もよく聞かれます。ミックスボイス等については別途書いていきますので、今日は高い声全般の出し方として”頭声”について書きます。

”頭声”と言った場合地声・裏声の区別はありませんが、ここでは分かりやすくするため地声での高音を出すものと考えてください。

まず突然ですが、一度口に出して”キングコング”と言ってみてください。年配の方は往年の映画を、若い方はお笑いグループをイメージしていただくとよいでしょう。この中で2回”ン”が出てきますが、この”ン”を言っているとき上下の唇は開いたまま、つまり口は開いたままになっていると思いますがいかがでしょうか?

普通”ん”と言うときは唇を閉じているイメージがありますが、実は”ん”には口を閉じて発声する場合と開いたままの場合の2種類あって、普段無意識のうちに使い分けているのです。

更にこの”キングコング”の”ン”を強調して高い音で”キンーグコンーグ”と言ってみてください。このとき声帯から出た声が真上に進み頭の中を通り抜け、頭のてっぺんから声が出るようにイメージします。頭のてっぺんが上から引っ張られるような意識を持つのもよいでしょう。

上記のイメージが掴めるようになったら今度は”あ”で発声をしていきます。この場合も”ん”の発声でのイメージをそのまま”あ”にしてやります。

いかがでしょうか?これはやはりやり方を聞いただけですぐにできるものではなく、それなりのトレーニングが必要となってきます。また高音を出す以前に中音がしっかり出せるようにならなければなりませんので、まずは土台作りとして無理の無い範囲でしっかりと歌えるようになることが大切です。

歌屋ボーカルスクール
♪Singing songs changes your world.