それでは今日は”リズムとアクセント”アクセントについて書いていきます。

歌詞はこちらをご覧ください。

 秋元順子さん『愛のままで…』の歌詞

さてリズムというのはわかるけどアクセントって何だろうと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、まずは単純に”歌の中で強弱をつける”ことと理解してください。

アクセントの説明に先立って、前回のリズムに出てきた”拍子”について補足説明をします。

ちょっと試していただきたいのですが、机の上などを指先でかるく”トントントントン・・・”と0.5秒間隔ほどで叩いてみてください。このとき同じ強さで叩きテンポ(速度)をキープするようにします。

次にこの”トントン・・・”を”1,2,3,4,1,2,3,4・・・”と頭の中でカウントしていきます。そしてこの1,2,3,4の1のときに少し強く叩くようにしてみてください。いかがでしょうか。まずはこれが4拍子であると捉えてください。

これができたら、まったく同じテンポで”トントン・・・”をしながら”1,2,1,2・・・”とカウントして1を強く叩くとそれが2拍子になります。歩くときの感じですね。

更に”1,2,3,1,2,3・・・”とカウントして1を強く叩くとそれが3拍子となります。ちょっとイメージが変わって優雅な感じです。上記はいずれもテンポは一定ですので、乱れないよう注意してください。

このようにテンポは一緒でもそれが2,3,4拍子のいずれにもなるということがご理解いただけたと思います。つまり何拍子というのはアクセントによって決まるのです。ときどき”この曲は3拍子だからゆっくり”とか”2拍子だから早い曲”みたいに思われる方がいらっしゃるようですが、必ずしもそうではないことがおわかりいただけましたでしょうか。

さてここからが本題のアクセントの説明です。感のよい方はお分かりの通り、まず原則としてこの拍子のアクセントに則ってアクセントを付けていきます。

前回この曲の4拍子の1拍目の言葉だけを抜き出したものを載せましたが、そこは基本アクセントを付けるようにします。もちろん必ずそうなるとは限らないですし、曲構成で見たように出だしとサビでは強さが異なるといったことはありますので、そこは考慮してください。

またアクセントをつけるというのはそこを闇雲に強く歌えばよいということではなく、しっかりリズムの基点をそこに置く、といったイメージになります。

以下にこの曲でアクセントをつけた方がよいと思われる場所を抜き出してみます。

こ・・・は・・・な・・・の・・・
あ・・・つ・・・ほ・い・か・・・
だ・く・し・・・て・・・い・・・
あ・し・い・・・ば・・・・・・・

あ・こ・う・・・あ・・・き・・・
べ・・・ん・・・な・・・く・・・
そ・い・か・・・き・な・て・・・
い・あ・ま・・・お・よ・に・・・

この曲の場合、特にBメロ”比べる”の”く”や、サビ”投げかけて”の”な”にはかなり強くアクセントが置かれています。一度原曲を聴いて確認してみてください。改めて歌手がダイナミックに強弱を付けて歌っていることがわかると思います。皆さんボーカルレッスンを始めると、曲の聴き方も変わってくるようです。

さて今日はリズムから由来するアクセントについて説明しました。じつはこれ以外のアクセントというのもあるので、そちらは次回に説明します。

歌屋ボーカルスクール
♪Singing songs changes your world.