さて今回はミックスボイスシリーズの4回目、”地声を裏声に近づけた発声”について説明していきます。

以前”最近のJ-Popは高音化が進んでいる”と書きましたが、その影響で歌屋のところにも”高い声を出せるようになりたい”と希望される来る若い生徒さん、特に男性がよくいらっしゃいます。

こういった生徒さんが希望されているのは、L'Arc〜en〜CielとかJanne Da Arcを歌えるようになりたい、といったものですが、他にもGREEEENにせよゆずにせよオクターブ上のB,C(ドレミのシやド)といった男性の通常の音域を超えた高音が頻発しています。

このような高音を出すのに必要となるのが”地声を裏声に近づけた発声”です。いきなり”地声を裏声に近づけろ”と言われてもどうしてよいかわからないですよね。やはり順序を追って練習していく必要があります。

その第一段階としてまず以前に書いた”発声方法 頭声””発声方法 頭声 その2”を読み返していただき、自分の出せる高音の限界まで(但し歌として使える声で)しっかりと発声できるよう練習してください。ここでのポイントは以下2点です。

1. 呼気のスピードを上げる(=勢いをつける)
2. 声帯から出た声が真上に進み頭の中を通り抜け、頭のてっぺんから声が出るイメージを持つ

高音を発声するにはこの1->2を一気に行ないます。丹田(ヘソのやや下)をグッと絞り込みその勢いで横隔膜を一気に押し上げ、スピードの付いた呼気が声帯を鳴らしそのまま頭上へ抜けるように発声します。

変な喩えですが、マヨネーズの容器をグッと押して中身がビュッと飛び出す、勢い良く押せばそれだけ中身も遠くへ飛ぶ、そんな感じです。

これでしっかりと中域~高域の発声を行えるようにして、その上でこれをさらに高音に近づけていきます。その練習方法については次回説明します。

歌屋ボーカルスクール
♪Singing songs changes your world.